カイザーベルク 御宿・月の沙漠 BLOGカイザーベルク 御宿・月の沙漠 BLOG

我は歴史の証言者! 横須賀・記念艦三笠公園

みなさんこんにちは。
カイザーベルク御宿・月の沙漠支配人の脇阪です。
今回は、前回東京湾フェリーに乗って訪れた神奈川県横須賀市の観光名所の1つをご紹介します。


横須賀市も海に面した街ですが、アメリカ海軍の基地があったり海上自衛隊の拠点があったりして、それに合わせた発展を遂げているように見えます。
また、都心が近いという事もありその発展の度合いも著しいという印象を受けました。
とはいえ、実は私は十数年前に一度横須賀を訪れていたりします。
といっても単に通り抜けただけですしそんな十数年前の事なんて正直たいして覚えていないんですけどねブヘヘヘへ

それはさておき、横須賀市にはいろいろ観光名所が存在します。
特に海岸添いには、「ヴェルニー公園」や「観音崎公園」など、都心部から近い割に広くて緑の多い公園が多数あります。
また、海岸沿いの道路にはヤシの木が多数植えられていたりと異国情緒あふれる趣です。
ホントは時間があるんだったらもっとのんびり周遊したかったのですけどねぇ。
それはさておき(2度目)、今回訪れたのはそんな横須賀市東海岸の多数ある公園の1つ「記念艦三笠公園」です。
以前言及した通り、前々から一度行ってみたかったと思っていた場所です。
男子たるもの、デカい乗り物には憧れがあるもんだよなぁ⁉

20240327_125659.jpg

軍艦の三笠と言えば今現在保存されている旧日本海軍の艦艇としては唯一のもので、現在は手直しを繰り返して大切に保存されています。
軍用艦艇のカテゴリーとしての分類は「戦艦」で、戦艦とは軍用艦艇の中では最も大きな大砲とそれを支える船体を持った船として定義されています。
そんな戦艦三笠は作られたのは実に約120年前、1900年の事で、その後1905年に歴史の教科書にも載っている日露戦争でかの有名な東郷平八郎提督が乗艦し、日本海海戦でロシア海軍の強豪バルチック艦隊と対決してこれを下したという事でよく知られています。
その後三笠は1925年ごろには軍艦としては退役(すなわち現役引退)し、このころから「記念艦」として保存されるようになり現在に至ります。

20240327_125423.jpg

三笠の周りはコンクリートで埋め立てられ、周囲は公園として整備されています。
ここには観光客だけでなく地元の人も多数訪れ、憩いの場として機能しています。
また、この写真左奥の方に行くとかの有名な大型蒸気機関車「D51」が置いてあったりします。

記念艦三笠は現在は博物館の様なポジションにあり、入場料600円(大人1人)で内部に入ることができます。
早速入りましょう。
ちなみに私が行ったときは、三笠は一部の手直しのための作業中でした。

20240327_130440.jpg

記念艦三笠の後方はテントが張られており、休憩スペースになっていますが、その中には後ろ向けの連装主砲が鎮座しています。
この主砲は「40口径30.5㎝連装砲」と呼ばれており、重さ約380kgの弾を10㎞以上先まで飛ばすことができたとのことです。
大砲そのものも、いかにも頑丈そうな「鉄の塊」という感じがします。

20240327_130627.jpg

甲板の前の方に進んでいきます。
戦艦三笠の側舷部分にある副砲(40口径15.2㎝副砲)を運用している様子がジオラマで再現されています。
もちろん、運用はマンパワーです。
チームワークが命です。
がんばれば1分間に6発くらいの弾を飛ばせたそうです。

20240327_131138.jpg

前方の外に出ると艦橋(ブリッジ)に登れます。

20240327_131332.jpg

艦橋は言うなれば軍艦の司令塔で、三笠に関しては屋上が露天艦橋でその下は操舵室という2階建てになっています。
戦闘の際、艦隊の司令官が艦橋に立って状況を判断して指示を出し、船の操舵担当や大砲での攻撃担当に伝えられてそれに合わせて動くというものです。
ちなみに1階と2階をつなぐラッパの様なものは「伝声管」といって、今でいう内線電話みたいなものです。

20240327_131313.jpg

また、この屋上の艦橋から後ろを見ると外からも目立つ煙突が2本立っているのがわかります。
バイクでいうところのマフラーですね。
三笠は石炭ボイラーで水を沸かし、その水蒸気でレシプロ型の蒸気機関を動かすという動力機関を持っていました。
早い話「蒸気船」ですね。
まあ、それを言い出したら今の原子力空母だって蒸気船なんですけどね。
水を沸かすパワーの取り出し口が石炭か原子力かなだけで...。
ちなみにその三笠の動力機関は全て撤去されており、現在はそのスペースは歴史解説などのスペースにされています。
今回は写真はご用意できておりませんが、三笠の船内はそれこそ博物館さながらの様相に変えられており、三笠が活躍した時代だけでなく洋上の戦闘艦の歴史が記述されていたり、旧日本海軍の歴代の艦艇の模型が展示されていたり、はてはVR日本海海戦やお子様向けの日本海海戦シミュレーターなども用意されていたりします。
記念艦三笠にご入場の際はぜひ覗いてみてください。

20240327_125813.jpg

今回はフェリーに乗って訪れた神奈川県横須賀市東部にある記念艦三笠公園をご紹介しました。
戦艦三笠が作られた後から第二次大戦が始まるあたりのころまで、戦艦というものはその国が所有しているだけでよその国をビビらせる(≒威嚇する・威圧する)くらいの存在感を放っておりました。
そのため日本を含めた世界の各国はよりデカくて強い戦艦(とそれを含めた艦隊)を作ることに躍起になっていきましたが、第二次大戦に入ってからは飛行機を積んだ洋上の滑走路、すなわち航空母艦の方が洋上戦闘で有利という事が次第にわかっていき、戦艦の様な大きな大砲を積んだ大きな船は次第に姿を消していく様になりました。
今となっては海の上で船同士が大砲を打ち合うという戦いもめっきりなくなり、さらに大砲よりも射程距離が圧倒的に長くて百発百中のミサイルが誕生・発展したことにより大砲が主力武器の戦艦は恐竜のごとく絶滅しました(現在現役の軍用艦艇で「戦艦」に分類される船は存在しません)。
とはいえ、なんだかんだ言ってもデカい船にデカい大砲を積んだ戦艦てカッコいいですよね。
今なお映画やSF作品等で「戦艦」と呼ばれている船が出てきて活躍したりするのはその証左だと思います。

20240327_130834.jpg

とりわけ戦艦三笠に関しては、今ほど技術が発展していない20世紀初頭でも「よく考えて作られているなぁ」と感心する設計・構造を持っていたりするのも事実です。
主砲の旋回方法だったり、上官室の洗面台だったりとか...。
そういう観点からしても、記念艦三笠は「歴史の証言者」とも言えますね。
皆さんもぜひ一度記念艦三笠公園に訪れてみてください。

それでは!

情報
記念艦三笠公園
場所:神奈川県横須賀市稲岡町82-19

※ここから先、余談
せっかくなので記念艦三笠公園の付近にあった売店でおみやげを買いました。

20240409_112116.jpg

もちろん、お酒です。
やっぱりお酒は飲まないとやってられないよなぁ⁉
(結局禁酒なんてムリだったザンス)
あともう一つ余談ですが、私がよくプレイしているソシャゲのYouTubeチャンネルが「三笠大先輩と学ぶ世界の艦船」と称した特集をし、その第1回でこの記念艦三笠の紹介を行っています。
戦艦三笠の往時の活躍をCGなどを用いて子細にわたって解説したり、通常公開されていない記念艦三笠の内部などを紹介していたりします。
ご興味がありましたらぜひご覧になってください。

バックナンバー